児島八十八か所巡礼 第9番 無動院
玉野市
4月12日、ドライブをしていて道路に無動院の案内板があったので行ってみた。
第1番の中蔵院を訪問した日であるが、こちらの方が先の訪問である。
車がようやく通れる坂道を登ると、境内の隅に駐車できるスペースがある。
境内は公園のような広場になっていて、桜が満開である。(写真1)(写真2)
誰もいなかったので、ひとり貸切の花見を楽しんだ。
境内には宝形造りの小さな本堂(写真3)と経蔵と思しき建物がある。
ここの石標も後日写真を撮りに行ったものだが、今までの寺のものよりかなり小さく、境内の片隅にひっそりとある。(写真4)
さて、ここは現状は寺とは言い難い状態だが、境内の広さを見ると、かつてはある程度の規模の寺があったと思われる。
少し調べてみると、この寺の開基は不祥だが、本尊の聖観音像が平安時代の特色を有している点から、かなり古い時代の開基と思われる。
その後、室町時代に増吽(そううん)僧正によって中興され、岡山藩主池田光政の寺院淘汰により廃寺となったが、すぐに再興されている。
増吽僧正は弘法大師の再来と言われた名僧で、中四国に多くの足跡を残していて児島88か所も関係のあるところがいくつかあり、この無動院で入定したとも言われている。

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