児島八十八か所巡礼 第15番 日輪庵
玉野市
5月5日、第15番日輪庵を訪問する。
ここは円明院とも呼ばれている。
円明院の名については、昭和12年に直島にあった円明院の名義のみを移転したものらしいので、ここでは古くからの名称である日輪庵の方を使うこととしよう。
日輪庵の名の由来は、ここの本尊が日輪大師であることから来ており、日輪大師というのはそういう名前の人がいたわけではなく、後ろに日輪を負った弘法大師の姿だそうである。
ここは最初表側から行こうとしたが、道が細くて近づくことが出来ず、車を停めるところもなかったため、裏参道から訪問した。
裏参道は上り口の看板が無くなっていてわかりにくいが、近くに車を停めて多分ここだろうと思う細い道を登ると、ほどなく本堂の裏手に出た。
本堂は改修中であった。(本堂の写真は後日撮った。)(写真1)
境内は小高い丘の上にあるので、市街が一望できる。(写真2)
宇野の町は、江戸時代は小さな漁村であったと思われるが、明治になって宇高連絡線が開通して(今はもうないけれど)四国から本州へ渡る表玄関となり、さらに三井造船が創業したため、町は大きく発展した。
昔、遍路の人がここから見た景色と、今見ている景色は全く違うだろうと、しばし感慨に浸った。
お参りした後で表参道の石段(写真3)を降りて、石標の写真を撮った。(写真4)
昔の写真を見ると石標のあったところに山門があるが、これも残念ながら今はもうない。

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