児島八十八か所巡礼 第21番 積光庵
倉敷市
日光院の次は積光庵。
ここは町中の小さなお堂であるが、このあたりだろうと見当をつけて行くと、ちょうどお堂の前を通ったので迷わずにたどり着いた。
駐車場はないので、傍の空き地に停める。
お堂は一段高い位置にあり、その正面に休憩所が付いているので、ちょうど神社の本殿と拝殿のようになっている。(写真1)
お堂は宝形造りで、鬼瓦の上に船の帆の形の飾りがあるのがちょっとしたアクセントだ。(写真2)
これは帆立と言う棟飾りであろう。
標石は休憩所の横に立っていて、嘉永3年(1850年)の年号がある。(写真3)
さて、このお堂は元は極楽寺という寺で、近くの鴻八幡宮の神宮寺であったが、池田光政の寛文の寺院整理によって廃寺となったそうである。
かつて五流尊龍院の末寺に極楽寺という寺があったようだが、あるいは同一のものであろうか。
五流尊龍院についてはいずれ説明する機会があると思うので、説明を省くがかつては児島に大きな勢力を持っていた。
ちなみに、同じ児島下之町の琴浦西小学校のすぐ近くの王子権現社は、五流尊龍院ゆかりの寺である総願寺の跡であり、ここには建仁3年(1203年)の銘がある石造宝塔が残っている。(写真4)
在銘の石造宝塔としては全国で2番目に古いということである。

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