児島八十八か所巡礼 第23番 稗田大師寺
倉敷市
6月5日、前回の訪問で難儀したので、今回はネットから印刷した地図を持参する。
(後にはipadを持参するようになり、これはたいへん便利で、場所がわからないということはなくなった。) まずは稗田大師寺から。
ここは、倉敷市立短期大学の向かいの、幹線道路に近い丘の上にあり、わかりやすく専用の駐車場もある。
この寺は伊東忠志著「児島八十八ヶ所霊場」によれば、元々は慈眼山観音寺という寺で、その寺が江戸時代にはさびれ、88か所が開かれた当時は二間四方宝形造りの本堂だけがあったようだ。
この本には昭光寺の名前で紹介されているが、今は稗田大師寺の名で呼ばれている。
本堂の向拝の柱には、北浦山昭光寺稗田大師寺と書かれている。
寺名が2つあるのは変で、稗田大師寺というのは寺名としてはやや違和感があるから、正式名は昭光寺で、通称名が稗田大師寺であろう。
山門は四脚門の鐘楼門で、通常の四脚門は中心となる本柱の前後に控柱があり6本の柱があるのだが、これは本当に4本しか柱がない。(写真1)
おまけに、柱と柱を貫いて繋ぐ貫(ぬき)がないため、何となく頼りない感じである。
本堂は正面から見ると入母屋造りの普通の建物だが(写真2)、横から見るとこの建物の後ろに一段高く石垣を築いて宝形造りを改築したと思われる建物が配置されていて一体となっている。(写真3)
これは神社の本殿と拝殿の配置と同じで、寺としてはかなり珍しい構造である。
石垣の上の建物が江戸時代の本堂を改築したものであろうか。
石標は札所の番号だけで、名称は入っていない。(写真4)

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