児島八十八か所巡礼 第28番 文殊院
倉敷市
6月28日、28番文殊院から訪問する。
有名な奈良県の阿倍文殊院を始めとして、「文殊院」「文殊寺」と名のつく寺は全国に数々あるが、そのほとんどは文殊菩薩が本尊である。
ところが、この文殊院の本尊は釈迦如来で、他に十一面観音が安置されているようだ。
前に25番慈氏庵で庵の名前と本尊との違いを書いたが、ここは小さなお堂ではなく立派な寺で、古くからこの名前であったと思われるため、違和感はより大きい。
おそらく最初は文殊菩薩が本尊であったものが、どこかで釈迦如来に替わったのであろう。
さて、札所は県道に面していて、専用の駐車場がある。
山門は薬医門で(写真1)、庭は手入れが行き届いていて見事である。
掃き目のきれいに通った白砂に置かれた敷石を通って本堂にお参りする。(写真2)
(なお当日撮った写真で庭がうまく写っているものがなく、この写真は後日撮ったものである。)
個人的には、ここまで手入れがされているとかえって落ち着かない。
写真を撮るのも、白砂を踏まないよう注意していなければならない。
本堂と客殿(写真3)も庭に調和してきれいな建物で、建築年代はよくわからないが、わりと最近に改修されたような感じだ。
石標は道路沿いにあり、車に注意しながら写真を撮る。
足元がコンクリートで固められているのが少し残念だが、嘉永の年号の入った江戸時代のものである。(写真4)

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