児島八十八か所巡礼 第31番 弘泉寺
倉敷市
7月18日、千手庵を訪問した後、下津井に行く。
この地区には札所が4か所あるが、そのうち3か所に至る道幅は狭く、車を停める場所もないので、瀬戸大橋の下の公園の駐車場から歩いて訪問する。
古くから漁港、商港、四国へ渡る港として栄え、今なお古い港町の風情を残す下津井は、町中を歩いても楽しい。 まずは弘泉寺。
細い道の奥にあるが、旧道に案内の新しい石碑が据えられていてわかりやすい。
寺の入り口の横の「西之井」という大きな井戸は、水道敷設前はこの地区の大切な生活用水だったようだ。(写真1)
「児島八十八ヶ所霊場」には、この井戸が「弘泉寺」の寺号と関係があるのではと書かれている。
なお、井戸の写真は後日撮ったものである。
この寺は鎌倉時代の開基と伝えられ、当時は鷲羽山の山麓にあったものが江戸時代になって現在の場所に移転したとのことである。
本堂は、江戸時代後期に建て替えられた小ぶりではあるが堂々とした入母屋造りの建物である。(写真2) ここは瀬戸大橋のすぐ近くにある。
下津井の古い町並みには不似合いで、景観的にどうかと思うが、境内から間近に雄大な橋が望めるのも一興ではある。(写真3)
札所の石標は、境内奥の大師堂の前に立っている。(写真4)

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