児島八十八か所巡礼 第36番 吉祥院
倉敷市
般若院の次に吉祥院を訪問する。
このあたりの塩生という地名は、馴染みがないと読みにくいが「しおなす」と読む。
ちなみに前の札所の般若院のある通生も難読で「かよお」と読む。
水島工業地帯が出来て様相は全く変わってしまっているが、以前は砂浜が続いていたそうである。
地名からわかるように古くから製塩が行われ、弥生時代の製塩土器も出土している。
さて、鎌倉時代の終わり頃、1323年の開基と伝えられるこの寺は、かつては般若院の末寺であった。
石垣を築いた上の小高い場所にあり(写真1)、専用の駐車場がある。
薬医門の山門を入ると、正面に客殿、左手に本堂があり、いずれも江戸時代末期の建築ということで、なかなか立派なものである。
客殿は入母屋造りで唐破風の玄関があり、その脇には姿の良い松がある。(写真2)
本堂は三間四方の宝形造りである。(写真3)
客殿、本堂にはぴかぴかの真鍮の吊燈篭が多数下がっていて、華やかで面白い。
石標は石段の上り口にあり、かなり古そうなものであるが、年代の確認は忘れていた。(写真4)

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