児島八十八か所巡礼 第45番 遍照院
倉敷市
9月18日、倉敷市藤戸町天城の遍照院を訪問。
巡礼も半分を終え、ここから後半となる。
この寺と次の札所の藤戸寺については、古寺巡礼1でも訪問の記録があるので、そちらも参照にしていただければと思う。
天城はかつては広田島という一つの小さな島で、藤戸と天城の間には狭い海峡があった。
江戸時代に干拓により陸続きとなり、海峡のあったところは倉敷川となった。
この寺の開基は文久年間(1113〜1118)と伝えられ、江戸時代初期に天城池田氏が下津井城から天城に移った際に整備されたようである。
その後火災により一山全焼し、寛文2年(1662)に再建された。
本堂はその時のもので、3間四方入母屋造りである。(写真1)
本堂前に休憩所があるが、最初にここを訪問したときは児島霊場のことをあまり知らなかったので、ちょっと変わった拝殿のようなものがあるなと思っていた。
本堂横に客殿(写真2)、庫裡(写真3)と直線に並んでいる。
庫裏は下津井城が廃城になった際に、城の蔵を移築改造したものと言われているが、火災の際には焼け残ったのであろうか。
石標は山門横に立派なものがあり、児島霊場の表示も側面にあるが、ここでは境内の片隅にひっそりとある嘉永元年の年号が入ったものを紹介しておく。(写真4)

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