児島八十八か所巡礼 第52番 真浄院
倉敷市
慈眼院の次に真浄院を訪問する。
この寺は熊野神社のほとんど敷地内にあるため一見別当寺(神宮寺)かと思うが、かつては同じ郷内地区の別の場所にあった。
平安初期の仁平年間に開基されたことから仁平寺と称し、大願寺の35の末寺のひとつであったと言われている。
熊野神社の境内近くにあった別当寺の大願寺他の寺は、明治の神仏分離令により廃寺となり、五流尊瀧院一院だけが存続した。
そのときに、この真浄院は廃寺となった報恩院(尊瀧院と同じ五流の一院)の跡地に移転し、報恩院の本堂と、大願寺の客殿をそれぞれ譲り受けたそうだ。
大願寺と五流尊瀧院については次の札所で述べることにしよう。
熊野神社の参道沿いに駐車場があるので、そこから訪問する。
裏参道を行くことになるのだが、表参道は道が細くわかりにくい。
山門は鐘楼門(写真1)で、中に入ると境内は広く隅には池などもあり、落ち着いた佇まいだ。
この本堂(写真2)と客殿(写真3)の建物が明治の初めに譲り受けたものであろうか。
石標は駐車場から入るところと、山門前の2か所にあるが、表口に当たる山門前のものを紹介しておこう。(写真4)
壁との隙間が狭いため裏面が見えづらいが、わずかに明治の年号が認められる。

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