児島八十八か所巡礼 第60番 高木庵
岡山市
次の高木庵も、「児島八十八ヶ所道案内」には観音堂と記されている。
現在は高木庵(こうきあんと読むようである)又は温故庵と呼ばれるが、名前の変遷や由来については全く不明で、元々この地に寺があったかどうか定かではない。
本尊の聖観音像は高さ30センチほどの小さなものながら鎌倉期の様式と見られているため、札所も古い歴史を有しているのであろう。
この札所のある奥迫川は、児島霊場にあっては珍しい山里のような風情である。(写真1、右奥の建物が札所)
近くには人家も少ない中、ひっそりと民家風のお堂と古びて少し傷みのある休憩所がある。(写真2)
石標は札所番号だけのもの。(写真3)
すぐ裏の山には樹齢300〜500年と言われる有名な大山桜があり、季節には花を見に訪れる人も多い。
札所はその登山道に向かう途中にあるので、私もその頃に訪問してみた。
大山桜まで距離はそれほどないのだが、わりと険しい山道で、運動不足の身体には堪える。
斜面に立つ姿は堂々としていて、満開の花は見事としか言いようがない。(写真4)

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