児島八十八か所巡礼 第71番 宝寿庵
玉野市
11月24日、この日の最後の訪問は宝寿庵。>
元は八浜の浄光寺宝積院という寺で、次の札所である蓮光院の南隣だったが、今は移動して大藪というところの丘の上にある。>
浄光寺は大正元年に廃寺となって蓮光院と合併し、本尊は蓮光院に祀られている。>
跡地も訪れてみたが、全て墓場になっており、遺構は特になさそうであった。>
この寺の檀家が大藪地区に多かったため、廃寺になった後に、大藪に元々あった宝寿庵というお堂に札所の石標を移し、71番札所とした。>
宝寿庵へは歩いて上るしかなく、付近に車を停める場所を探すのは一苦労であった。>
また幹線道路の脇に参道があるが、その表示を見落としていたため登り道も迷ってしまった。>
ようやく探し当てたお堂は宝形作りの小さな建物で、前に休憩所が付いている。(写真1)>
札所の前からは、色付いた蜜柑畑の向こうに瀬戸内海が広がり、とても美しい。(写真2)>
お墓が目に入るのが少し難点であるが、それを気にしなければ札所から見る景色は児島88か所中一、二を争うものと言ってもよいだろう。>
石標は札所番号と宝積院の名が刻まれたもので、明治36年の年号が刻まれている。(写真3)>
この石標があるためか、元の札所名の浄光寺あるいは宝積院と呼ばれることが多いが、元の寺とは直接の関係がないので、その名はどうであろうか。>
第70番の永井大師堂も元の寺名の蔵泉寺で呼ばれることがあるが、同じ理由で望ましくないと思う。>
麓からは丘の上のお堂が見える。>
皇帝ダリアがきれいに咲いていたので、そこから札所を望んだ写真を一枚。(写真4)

前へ  一番上へ  目次へ  後へ