児島八十八か所巡礼 第82、83番 松林寺
岡山市
80番慈性庵に続いて、松林寺を訪問。
児島88か所第83番松林寺はかつて児島湾に浮かぶ小さな島、高島にあった。
寺伝によれば元は備前国分尼寺であり、その後高島神社の別当寺として再興されたとある。
江戸時代は藩主の御座所として岡山藩の庇護を受けていたが、明治になってからはそれもなくなり疲弊したようである。
客殿は73番金剛寺に売り渡され、明治28年には火災により本堂だけが残って無住となっていた。
明治40年、本堂を対岸の宮浦へ移し、その地にあった81番札所の福寿院、82番札所の千手院と3か寺をまとめてひとつの寺として、新花山松林寺千手院とした。
81番の札所は既に正覚寺に譲られていたので、松林寺が82番、83番の札所となる。
山門は薬医門。(写真1)
境内には宝形造りの本堂(写真2)と一連となった庫裏と客殿がある。
この本堂が高島から移築したものであろうか。
境内の裏のさらに一段高い場所からは境内全体と児島湾を見ることができて、とても景色がいい。(写真3)
石標は山門前にあり、明治43年の年号と漢文の合併の経緯が刻まれている。(写真4)

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