児島八十八か所巡礼 第87番 高明院
岡山市
持福院の後、小串の高明院を訪問する。
前述したように、今は86番の延寿院の札所もこの場所となっている。
寺伝によれば開基は平安時代の末で、阿津に建てられたものを、室町時代の天正年間に現在の地に移ったと言われている。
海を臨む城山という丘の麓にこの寺がある。
この城山は室町時代にはその名のとおり城があり、東児島に勢力を持っていた高畠氏という豪族が城主となっていたようだが、高明院との関係は不明である。
ちなみに、この丘には文久3年(1863)に HYPERLINK "http://www.hb.pei.jp/shiro/bizen/okayama-jyo/" 岡山藩が砲台を築き、外国の軍艦に備えた。
石段を上ると薬医門の山門があり、石段脇の切込みはぎの石垣が美しい。(写真1)
山門を入ると正面に庫裡と客殿があり、左手奥に本堂がある。(写真2)
本堂は宝形造りで、向拝の細かい彫刻はいかにも江戸時代らしい。(写真3)
石標は参道入口の路傍に立っていて、札所から少しだけ離れている。(写真4)
裏面には万延3年(1861)と刻まれている。

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