巨木探訪:大佐町(4)
さて、刑部駅の手前まで戻り、県32との三叉路の次の信号を右折。
200mほど進んで右手に曲がれば八幡神社、曲がらずそのままさらに100mほど進んで左手に入れば大佐神社がある。
先に大佐神社に向かった。
車を停めて参道を登り始めると、すぐに右手の木立の中に2幹の大きなスギがある。
特に名称は付けられていないが、資料では幹周8.4mで県下第3位。
樹齢は300年と意外と若いのであるが、幹の分岐部が既に大きな空洞になっている。
幹の周りを囲んでいる竹垣は保護用の物なのか何なのか、目的はよくわからない。
樹下が藪になっているので近づくことができず、ちょっと残念。
八幡神社の方のスギは資料によると幹周4.9m。
境内を見渡すと拝殿の左後方にある2幹のスギが最も大きいようであるが、このスギであろうか…?
さて、これで復路で寄るべきところは一応済んだ。
時刻は5時半、まだまだ時間に余裕がある。
残るは往路でスルーした「赤石山のアベマキ」であるが…それにしても諦めきれないのが「田治部のイブキ」。
手書きの案内板が残っているくらいだから現存しているのであろう。
先程はいきなり現地に向かったが、遠目で見ればイブキ独特の樹影が見えるかもしれない、そうすればおおよその位置の見当も付くかもしれない、そう思って県道沿いに車を停め案内板が示していた方角を見遣った。
すると!
山裾の一角に見えている樹影、それは確かにイブキのようである。
おまけにその近くで農作業をしている人影も見える。
今、まさに出会えるチャンス、これを逃すと絶対に後悔する。
とりあえず再度案内板の示す民家の前に行った。
遠目で見た人影も、今度は着ている物まではっきり分かる距離。
しかしいざ行ってみると、やはり躊躇してしまう。
どうしたものか、と案内板と人影とを交互に見ていると、その時!
人影が私に気付き(私を不審に思ったのかどうかのかはわからないが)、農作業の手を止めて近づいてきた。
ええい、ままよ。
『何か御用ですか?』と聞かれれば正直に答えれば良い。
そう腹を括って待ち構えていると、その人が発した言葉は『イブキを見に来られたんですか?』
おお、これは何たるラッキー、向こう様から声を掛けてくれるとは!
『ええ、そうなんです。道に案内板があったので登って来たのですが場所がわからなくて…』
『ああ、イブキはこの先にあるんですよ。勝手に入ってくれたらよかったのに。』
『いやいや、人様の敷地に勝手に入るというのはさすがに…』
『どうぞ、どうぞ、案内しますから』
と、その民家の主人(今田さん)が自らイブキまで連れて行ってくださった。
『最近はあまり人が来ないものだから、足元に気をつけてくださいね。』と、親切この上ない。
民家の庭を通り抜け、その先の畑を通り抜けた先の斜面にイブキは立っていた。
堂々たる主幹は比較的低い位置から枝分かれし、イブキ特有の捩れはあまり無い。
傍らの説明版(地元の青年団が立てたそうである)によると、県下第2位ということである。
それにしては資料に出てこないのは、おそらく目通りの位置で枝分かれしてしまっているからであろう。
第2位というのは、根回りを考慮してのことと思われる。
樹勢も良さそうであるが、今田さんの話では、昨年の台風で枝が2本折れてしまったそうである。
今田さんに礼を述べ、幸せな気分に浸りながらイブキを後にした。
車に戻ったところでもう一度イブキを見遣る。
『ああ、来て良かった!諦めないで良かった!』
200mほど進んで右手に曲がれば八幡神社、曲がらずそのままさらに100mほど進んで左手に入れば大佐神社がある。
先に大佐神社に向かった。
車を停めて参道を登り始めると、すぐに右手の木立の中に2幹の大きなスギがある。
特に名称は付けられていないが、資料では幹周8.4mで県下第3位。
樹齢は300年と意外と若いのであるが、幹の分岐部が既に大きな空洞になっている。
幹の周りを囲んでいる竹垣は保護用の物なのか何なのか、目的はよくわからない。
樹下が藪になっているので近づくことができず、ちょっと残念。
八幡神社の方のスギは資料によると幹周4.9m。
境内を見渡すと拝殿の左後方にある2幹のスギが最も大きいようであるが、このスギであろうか…?
さて、これで復路で寄るべきところは一応済んだ。
時刻は5時半、まだまだ時間に余裕がある。
残るは往路でスルーした「赤石山のアベマキ」であるが…それにしても諦めきれないのが「田治部のイブキ」。
手書きの案内板が残っているくらいだから現存しているのであろう。
先程はいきなり現地に向かったが、遠目で見ればイブキ独特の樹影が見えるかもしれない、そうすればおおよその位置の見当も付くかもしれない、そう思って県道沿いに車を停め案内板が示していた方角を見遣った。
すると!
山裾の一角に見えている樹影、それは確かにイブキのようである。
おまけにその近くで農作業をしている人影も見える。
今、まさに出会えるチャンス、これを逃すと絶対に後悔する。
とりあえず再度案内板の示す民家の前に行った。
遠目で見た人影も、今度は着ている物まではっきり分かる距離。
しかしいざ行ってみると、やはり躊躇してしまう。
どうしたものか、と案内板と人影とを交互に見ていると、その時!
人影が私に気付き(私を不審に思ったのかどうかのかはわからないが)、農作業の手を止めて近づいてきた。
ええい、ままよ。
『何か御用ですか?』と聞かれれば正直に答えれば良い。
そう腹を括って待ち構えていると、その人が発した言葉は『イブキを見に来られたんですか?』
おお、これは何たるラッキー、向こう様から声を掛けてくれるとは!
『ええ、そうなんです。道に案内板があったので登って来たのですが場所がわからなくて…』
『ああ、イブキはこの先にあるんですよ。勝手に入ってくれたらよかったのに。』
『いやいや、人様の敷地に勝手に入るというのはさすがに…』
『どうぞ、どうぞ、案内しますから』
と、その民家の主人(今田さん)が自らイブキまで連れて行ってくださった。
『最近はあまり人が来ないものだから、足元に気をつけてくださいね。』と、親切この上ない。
民家の庭を通り抜け、その先の畑を通り抜けた先の斜面にイブキは立っていた。
堂々たる主幹は比較的低い位置から枝分かれし、イブキ特有の捩れはあまり無い。
傍らの説明版(地元の青年団が立てたそうである)によると、県下第2位ということである。
それにしては資料に出てこないのは、おそらく目通りの位置で枝分かれしてしまっているからであろう。
第2位というのは、根回りを考慮してのことと思われる。
樹勢も良さそうであるが、今田さんの話では、昨年の台風で枝が2本折れてしまったそうである。
今田さんに礼を述べ、幸せな気分に浸りながらイブキを後にした。
車に戻ったところでもう一度イブキを見遣る。
『ああ、来て良かった!諦めないで良かった!』