古寺巡礼 正楽寺の地図へのリンク

 【古寺巡礼その32 (正楽寺・備前市)】

7月12日、備前市の正楽寺を訪問。
蕃山というところにあり、この地名は陽明学者の熊沢蕃山が一時このあたりに住んでいたことからきている。
中々見どころの多い寺であり、特に江戸時代末期の仁王門は全体に手が込んだ装飾が施されており、軒下全体に海の波を表現した彫刻がされているのが珍しい。
さて、備前市十景というものがあるらしく、そのひとつが「正楽寺の晩鐘」とある。
景色の中に晩鐘とあるのが、洒落ていて趣きがあると思い、ちょっと調べてみた。
○○八景(十景等も含む)というのは全国いたるところにあり、元は中国の瀟湘八景らしい。
この瀟湘八景の中に「煙寺の晩鐘」というのがあり、日本で最も有名な近江八景の中にもこれを真似たのであろう、「三井の晩鐘」というのがある。
晩鐘を景色に入れるのは面白いと思うが、こう真似をしてはいかんな。

 

山門写真
写真1 山門は非常に凝った意匠の楼門。

本堂写真
写真2 本堂は江戸中期の建物。

 

客殿もしくは庫裡写真
写真3 客殿もしくは庫裡。
やぐら、煙突など他に見ない物があって面白い。
 

晩鐘写真
写真4 備前市十景「正楽寺の晩鐘」の表示の傍に
ネジバナが咲いていた。


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