連休最後の日(6日)に美咲町の本山寺へ行ってきた。
ここへ行くことが今年のGWの唯一とも言える目的である。
カーナビを頼りに訪れたのだが、人里から遠く離れた山の中で、道中本当にこの先にちゃんとあるのか不安になるくらいである。
山岳仏教の道場として開かれたのが始まりで、こういう立地となったらしい。
ここは、古くからの遺構がよく残っていて、ちょっとした別天地である。
よく手入れをされていて、見どころも多いが、GWにもかかわらず誰一人いない。
全くこの季節のいいときに、野鳥の声を聞き、きれいな空気を吸いながら、この静謐な空間を独り占めするのは最高である。
ここの本堂は南北朝の時代の物で、本堂としては県下最古である。
大変美しい建物で、惜しむらくは江戸時代に付けられた唐破風の向拝が全体の調和を乱していることだ。
この本堂と三重塔とどちらの写真にしようか迷ったが、三重塔にしよう。
この塔は江戸時代初期の物で、三重塔としてはかなり大きい。(塔の前の人物は配偶者、大きさの目安になる。)
全体的に古色蒼然といった感じで、古武士のような力強い建物である。
屋根は檜皮葺きで、私は塔の屋根は瓦より檜皮やこけらで葺いたものが好きだ。
去年の秋に訪れた長福寺、この前の宝福寺、そしてこの本山寺の三重塔を県下の3名塔としたい。
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