訪問したのは5月10日。
岡山県は三重塔が多い地域で、江戸時代以前建立の塔が14基ある。
14という数は異常な多さで、お寺の多い京都、奈良を凌いで全国一だ。
岡山のちょっとした寺には三重塔があるという感じだが、全国的に見ると江戸時代以前の塔は貴重な存在である。
江戸期以前の塔(五重塔、多宝塔を含めて)が1基もない県が、沖縄、北海道の他にもいくらもある。
(近いところでは、鳥取県、高知県。九州は概して少なく、九州全県でわずかに2基。)
だから、寺好きにとって岡山県はたまらないところらしい。
さて、赤磐市の千光寺。
本堂に遠く離れたところに仁王門があり、これがわりと美しくて立派なのでわくわくしてくる。
境内の石段を登ると本堂。
山の中の静かでとても気持ちのいい環境である。
さらに少し離れて三重塔。
本堂、三重塔ともに江戸時代の建物でこれといった特徴はないが、手入れがよくされていて、すっきりとしていて美しい。
この三重塔に文化財の指定がされていないのは不思議である。
初めに書いたように江戸以前の塔はそれなりに貴重で、国、県の指定文化財は無理でも、市の指定のレベルは十分にあると思う。
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