古寺巡礼 妙本寺の地図へのリンク

 【古寺巡礼その75 (妙本寺 吉備中央町)】

10月11日、続いて吉備中央町の妙本寺。
鎌倉時代に、日蓮に帰依した鎌倉の武士の伊達朝義が地頭としてこの地に赴任し、創建したのがこの寺である。
その後妙本寺は日蓮宗西国の拠点となり、西身延と呼ばれた名刹だという。
身延とは日蓮宗の総本山の身延山久遠寺のことである。
まずはなかなか立派な楼門があり、期待を高めてくれる。(写真1)
続いて本堂。(写真2)
これはかなり美しい建物で、県の重要文化財に指定されている。
建立は建治元年(1275)と言われており、この年代が正しければ国宝もしくは国の重文級である。
創建時から度々手を加えられているようで、その分割り引かれているのであろう。
その代わりと言っては何だが、ここには国の重要文化財である三十番神堂がある。(写真3)
本堂と書院を結ぶ渡り廊下があり(写真4)、その途中に向唐門の中門があって三十番神堂の入口になっている。
三十番神とは法華経を守る30の神のことである。
京都の吉田家神道の卜部兼倶が寄進したと言われ、桃山時代の絢爛たる意匠は京の工匠の手によると言われている。
確かに、幾分けばけばしい感もあるが、この見事な装飾は田舎大工の作ではなさそうだ。

 

楼門
写真1 

本堂
写真2 

 

三十番神堂
写真3 

渡り廊下
写真4 


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