新年は京都から始めよう。
1月11日、所用もあって京都へ行き、ついでに街中のお寺を訪問する。
まず蓮華王院。
ここは通称の三十三間堂として有名である。
これは本堂の幅が三十三の柱間ということによる。
ここでわざわざ柱間と書いたのは、三十三間堂の説明で三十三間の間は長さの単位ではなく柱間であるとわざわざ書いてあるものが多く、なるほど予備知識なしで一間、二間と言うと長さを示していると間違うこともありそうだ。
この古寺巡礼で今まで山門を三間とか、本堂を五間とか書いているのは、全て柱と柱の間の数である。
ちなみに、三十三間堂の長さはおよそ120メートルとのことで、恐ろしく長大な建物である。
(写真1)は本堂の全景、(写真2)は正面、(写真3)は裏面である。
この建物は平安後期に後白河上皇が平清盛の協力によって建てたもので、その後焼失して、鎌倉時代に再建されたのが現存のものである。
そしてこの本堂の中には、堂内中央に本尊の千手観音坐像が安置されているのはいいとして、その左右には1,001体もの千手観音立像が並んでいる。
数が多ければいいというものではなく、はっきり言って異様な光景である。
千手観音の千本の手は、どのような衆生も全て救済する慈悲と無限の力を表していると言う。
つまり、千手観音は一体で全ての衆生を救済できるのだから、千体以上の観音像を置くことは、仏像に対しても大変失礼だと思う。
このようなものを作るところが、いかにも後白河上皇らしい。
本堂以外では、豊臣秀吉の寄進による太閤塀がある。(写真4)
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