児島八十八か所巡礼 第38番 安楽院
倉敷市
次は呼松の安楽院。
呼松は古くから呼松港を中心とした漁村であった。
戦後、港の沖合が埋め立てられ水島工業地帯が造成されて様相は一変し、漁業は寂れてしまったが、細長い水路を通って船が入るようになった現在も、呼松港は現役の漁港である。
昔、この札所は町の一番奥の山手にあったけれど、今では幅広い県道が通り、道路沿いになっているため、場所はわかりやすく専用の駐車場もある。
この寺は、鎌倉時代の終わり頃、1326年の開基と伝えられ、現在の本堂(写真1)、客殿(写真2)は江戸時代の建物だそうだ。
山門は薬医門で、春に再訪すると門が新しくなっていたので少し驚いた。
写真は以前の門であるが(写真3)、次の石標の写真の隅に新しい山門が少し写っている。
山門前の石段下には大きく立派な石標があり、明治30年の元号が刻まれている。(写真4)
夏には一部が木の枝で隠れていたので、春に再訪した際に写したものである。
この石標のすぐ上に上部が破損した小さな古い石標があるが、こちらはおそらく江戸時代のものであろう。

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