児島八十八か所巡礼 第65番 正蔵院
玉野市
続いて65番正蔵院を訪問する。
蓮台寺から玉野市方面へ降りて行く県道から少しわき道を入ったところにある。
開基は鎌倉時代の建暦2年(1212)とのことで、建暦寺という寺号は元号から来ているようだ。
本尊の薬師如来は、江戸時代に廃寺となった新熊野三山の新宮諸興寺の本尊を移したものと言われている。
なかなか立派な寺で、石段を登ったところの山門はわりと新しそうだが重厚な薬医門である。
その横には石庭があって、境内の景色に趣きを添えている。(写真1)
本堂は元禄15年(1702)に再建されたもので、三間四方の入母屋造り。(写真2)
これに隣接する閻魔堂(写真3)には、閻魔大王をはじめとする20躯の木造冥界群像がまつられており、県の重要文化財となっている。
石標が石段より少し手前の隅の方に立っているのを、最初に訪問した際には見落としていた。(写真4)
正面の札所番号と札所名は彫ったところに漆喰が入っているため読むことができるが、横面の文字は風化が進んでいてほとんど判読できない。
苦労して何とか読んでみたところでは安政5年と彫られているように見えるけれど全く自信がない。

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