児島八十八か所巡礼 第74番 宗蔵寺
玉野市
次に金剛寺の北隣の宗蔵寺で、元は金甲山円通寺と言われている。
文安年間(1444〜1449)に、波知の円通寺(現第11番札所円通庵)から分かれて広木という所に建立、その後天正5年(1577)に現在地に移転して、実相山宗蔵寺と改称した。
ここは少し高い場所にあるので石段を登っていく。
山門は薬医門。(写真1)
山門を入ると正面に庫裏、その左隣に江戸時代末期の安政年間に改築した入母屋造りの本堂がある。(写真2)
本堂は正面に向拝がなく、玄関が建物横に付いていて、この児島霊場でよく見られる客殿風の建物である。
境内からさらに少し登った所に観音堂があり(写真3)、ここからは八浜の町が一望できる。
観音堂には如意輪観音が祀られており、鎌倉時代に海中から見つかったものと言われている。
海から仏像を拾い上げる話も児島霊場には多い。
石標は石段下にあり、明治20年の年号が刻まれている。(写真4)

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