項  目

広島&島根-東(1)

広島&島根-東(2)

広島&島根-東(3)

広島&島根-東(4)

広島&島根-東(5)

広島&島根-東(6)

広島&島根-東(7)

広島&島根-東(8)

 

 

 

 

 

 

 






訪問日
2013年
03月23日
使用車種
普通車

備 考
特になし


参考になったHP



広島県東部〜島根県東部
巨木探訪:広島県東部〜島根県東部1日目(1)
吉野川流域の樹行からちょうど1年、陽気も良くなってきたしそろそろ樹行三昧の一人旅に出かけたくなった。
近県で目ぼしい巨樹巨木はないものかと探していて、気になったのが島根県である。
国天然記念物の巨樹もあるし、一泊旅行にはうってつけである。
しかし島根県全体となると範囲が広すぎるし、また島根県に入るまでがけっこう遠い。
そこで思いついたのが広島県東部から島根県東部にかけての樹行である。
広島県も庄原市あたりには巨木が集中している。
こちらにも国天然記念物の樹があるし、今回はこのコースに決定した。

裏話を言えば、土日と休みを取って出かけることにためらいはあった。
3月に入ってからも半々の気持ちで煮え切らない状態であったが、とりあえずネットで宿を検索すると、希望条件通りのホテルが『残り3室』!
これは今すぐ予約しておかなければプランそのものがフイになってしまう。
ということで即予約イコール樹行決定となったのであった。



3月23日、朝8時に出発。
山陽道を福山東インターで下りて国182を北上する。
神石高原町油木地区が最初の探訪地である。


「鶴山吉備津神社のスギ」(幹周4.9m、樹齢不明)

鳥居正面の空地に駐車。
鳥居の後方、参道の右手最初に立っている注連縄の巻いてあるスギが最大の個体のようである。
その前にスギのさらに右手の青い立看板に注目していただきたい。
物騒なことが書いてあるが注目すべきはそこではなくて「亀鶴山八幡神社」「鶴山吉備津神社」である。
鶴亀山八幡神社は鶴山吉備津神社の北側にある神社であるが、なぜ吉備津神社は鶴山なのか?
実はここは北側の山が亀山、南側の山が鶴山という名前で、両方合わせて亀鶴山と呼ばれているそうである。
ん?すると名前からして八幡神社の方が格上?
それについての言及は次の鶴亀山神社の方に行ってから。

   鶴山吉備津神社    看板

   スギ    スギ
地図はこちらへ


「亀鶴山八幡神社のスギ」(幹周5.7m、樹齢不明)

鶴山吉備津神社北側にある亀鶴山八幡神社の手水所には亀と鶴が配されている。
いかにも、という感がしないでもないのだが、ま、こんなもんかな…。
参道は吉備津神社よりも広くスギも3〜4m級のスギが数本あるが、最大のスギは本殿手前左手にある。
このスギはもちろん御神木であるが、南北朝時代の武将、名和長年お手植えのスギと伝えられている。
ということは、これが事実ならば樹齢680年くらいということになるのだが…。
すっくと立っているが枝の分かれ目が八方に伸びてちょっと好みの形である。
なお、広島県の文化財公式HPを見ると『油木八幡神社の社叢』と記されているので、やはり吉備津神社の社叢は対象に入っていないようである。

  亀鶴山八幡神社  スギ

   スギ    スギ
地図はこちらへ


「宮原吉備津神社のケヤキ」(幹周6.5・4.7m・3.8m)「イチョウ」(幹周5.1m)

国182が庄原市に入ってから2.5kmほど、東城町久代の宮原地区に吉備津神社がある(地図には記載されていない)。
神社の手前には宮原小学校の跡地があるので、ここに駐車。
まず目につくのが社頭のケヤキである。
左手のケヤキが幹周3.8mであるが、瘤があって趣深い。
右手のケヤキが幹周4.7m、こちらは根張りが良い。
樹下に何かの碑があるのだが判読不明。
どちらも素晴らしいが、実は最大のケヤキは社殿左手の後方にある。
樹下から太いフジが絡みつき、一種の凄まじさを感じさせる光景。
幹の一部が空洞化しているが樹勢は良さそうで、社叢の主にふさわしい風格である。
県下のケヤキの中では最大らしい。
社殿右後方にあるイチョウもかなりの巨木である。
いずれも樹齢に関しては記されていない。

  宮原八幡神社社叢  ケヤキ

   ケヤキ    ケヤキ

   ケヤキ    ケヤキ

   ケヤキ    イチョウ
地図はこちらへ


  「帝釈始終のコナラ」(幹周7.7m、樹齢推定300年以上)
「帝釈始終荒神のヒイラギ」(幹周1.7m、樹齢不明)

国182を北上し東城の中心部で県23に左折、帝釈未渡で中国道の下を潜ってすぐに県26に右折し北上して行くと、峠を登りきる手前左手に小さな案内標識がある。
(この標識は今後たびたび目にするのだが、庄原市の文化財にはこの標識が設置されており探訪に当たっては大変助かった。)

           案内標識

道路右手には入口にチェーンが取り付けられた細い道があるのだが(車はこの入口のスペースに駐車)、この道を下って行くと1軒の廃屋がある。

入口 廃屋

廃屋の手前に市天然記念物のヒイラギがあり、廃屋の先の山の斜面に県天然記念物のコナラが見える。

  ヒイラギ  コナラ

コナラとしては全国一の樹で、今回どうしても見たかった樹のひとつである。
樹下までの道と樹の周辺はきれいに草刈りされているのでアプローチは全く問題ない。
樹下5mほどの位置に荒神社(名越名本山三宝荒神社)が祀られており(写真に写っている祠ではなく右手にもう一つ祠がある)、コナラはその御神木として崇められてきたのだろうとのことである。
写真ではこのデカさをうまく伝えきれないのだが、空に向かって目いっぱい枝を広げている姿は力強く、爽快である。
樹勢も良さそうであるし、この様子ではまだまだ大丈夫であろう。
樹に絡まる蔓はちゃんと切ってあるし、手入れの行き届き具合からも大切にされていることが実感される。
それにしても気になるのは廃屋の方で、集落から離れて県道の下方に1軒だけ建っているのはどういう理由によるものか。 もしかすると荒神社とコナラを守るために代々この地に住んでいたのだろうか、と想像せざるを得ない。
如何なる理由でこの地を離れたのかは知る由もないが、コナラまでの道に咲いていた福寿草が人の暮らしていた形跡のように思えた。

   コナラ    コナラ

                コナラ
地図はこちらへ


一番上へ