真庭
巨木探訪:美甘村(2)
神社を後に西に1.5kmほど進んで左折し、少し山を登ると宇南寺という寺がある。
資料によると、ここには5mの幹周のウラジロガシがあることになっている。
1987年の時点ではウラジロガシとしては県下最大。
しかし実際に現地に行ってみるとそれらしき樹は無かった。
消滅したのであろうか…。

美甘神社まで引き返し、今度は神社の裏手から北に伸びる県447に入る。
山の中を走る県道なので狭いかと思いきや、2車線の走りやすい道である。
2kmほど北上すると道の左手に『半田のケヤキ→』という小さな案内板がある。
案内板に従って右折し500mほど進むと左手の斜面の上に『半田のケヤキ』がどっしりと腰を据えている。
樹下の三叉路が少し広いので道端に駐車。
このケヤキは半田家の祖先がこの地でたたら製鉄を始めた時に植えたそうで、幕末か明治の初め頃に火事に遭い、根元5mほどを残して消失してしまったとのこと。
※注:ここの地名は鉄山(かなやま)である
残った部分から枝が伸びている様は、花瓶に若枝を挿しているように見える。
津山の中山神社の祝木のケヤキに次いで幹周では県下第2位。
そういえばこの樹形も祝木のケヤキに似ている。
平成11年に樹医の治療を受けたそうだが、まだまだ元気そうである。
ちなみに樹下にはヤマツバキが共生しており、こちらも町指定になっている。
飽きずに眺めていると樹の所有者であろう半田の奥さんが、通りすがりに「こんにちは。」と声をかけてくれた。

 サザンカ サザンカ
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県447から国181に戻り500mほど東に帰って左折し、湯原町に抜ける県55に入る。
山あいの道を1.5kmほど登ると篠ヶ乢の頂上で、道路左手に『篠ヶ乢の二本杉』が立っている。
二本の杉の間には6体の地蔵様が並んでいることから別名『六地蔵の二本杉』とも呼ばれている。
(数えてみると石仏は7体ある。中央の石仏はお地蔵様ではないのだろうか?)
樹自体は驚くほどの巨木ではないが、このシチュエーションは何か謂れがあるのであろう。
地蔵様の真新しい赤い前掛けが風に揺れる様が可愛かった。

           サザンカ
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これで美甘村の探訪は終了である。
県55をそのまま湯原町に向かう。

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