巨木探訪:加茂町(1)
{ →鏡野(5)より続く}
さて、道路を右折して…と、目の前に『前面通行止め』の看板が!
看板には『積雪のため3月31まで通行止め』と書いてある。
これは困った、ここを抜けなければ本日の計画を遂行できない…来た道を引き返すべきか…
しかし、よく見ると看板は道路の中央に据えられているのではなく、右に避けてある。
これは陽気続きで積雪も溶けて通行可能になっている、ということなのではあるまいか?
事実、眼前の道路には雪が無い。
行くべきか、行かざるべきか…賭けである。
結局、しばしの躊躇のあと、意を決し進むことにした。
走り出してみると雪はほとんど無い。
右カーブで木陰になる箇所にわずかに残っている程度である。
これならば苦も無く抜けることができそうだ…と思いきや。
峠の頂上が近づき、山も深くなったあたりから路面にはしっかりと雪が残っているではないかいな!
ただし道路全面ではなく、間には轍が残っている。
幸いにして轍は凍結していない。
ここまで来て引き返すわけにもいかない。(方向転換をするためには轍を踏み外さなければいけない)
轍を踏み外せばノーマルタイヤの軽四なんて木の葉のようなものである。
しかも万が一の場合、こんな所では助けもおいそれとは呼べない。
轍が続くように、そして対向車が来ないように祈りながら最低速でカタツムリのように進んだ。
時間をかけてようやく積雪部を越え一安心。
しかしここで気を緩めてはいけない。
何と言っても下り坂、雪の残っている所ではブレーキを踏まないようにしなければ。
そしてようやく路面に全く雪の無いところまで下ることができた。
とんだ冒険である。
時刻はちょうど5時。
ここから先は加茂町宇野字宮ノ本まで一気に下る。
右手に美作宇野簡易郵便局が見えたところで手前の道を右折すると、すぐに極楽寺という寺がある。
道路からでも一目でそれとわかるカヤの巨木が境内に見える。
説明板によると樹齢は380年、寺がここに建立されたときには既に大木だったそうである。
寺の内外から写真を撮る。
寺を出てから門前の道をさらに北西に向かう。
谷の奥の方にアスナロがあるはずなのだが…
実はこのあたりの詳細地図は無い。
Yahooでは地図の拡大版自体が表示されない。
Mapionでは拡大はできるが縮小版をそのまま広げただけで、極楽寺さえも載っていない。
Mappleがまだしもいちばんマシで、とりあえず細い道まで表示され、しかもバス停の名前まで出てくる。
ただし実際の地形に即してはおらず、道の幅の細かいところや民家の位置などは出てこない。
これは他の県北の一部の地域でもそうなのだが、このあたり、地図の使い分けが必要である。
ともかくMappleを頼りに進んで行ったのだが…、舗装が途切れて林道になる所まで行ったが、それらしい樹は見あたらなかった。
おそらくは民家の庭先に立っているのだと思われるが、加茂のアスナロ、発見できず。
県75に戻り1kmほど下ると左手から県336が合流してくる。
合流地点から200mほど進んだ左手の細い道の奥に「寶蔵寺のヤマザクラ」がある。
寺なので車で登れるのだろうが、念のため路側帯の広い所に車を停めて歩いて登った。
200mほどの坂を登り始めると前方に人影が見える。
スーパーの買い物袋を下げた御婦人である。
男性の私が追いつくのは当然であるが、狭い山道のこと、後から足音が迫ってくれば不安を覚えるであろう。
かといって歩を緩め、一定距離を保って歩くというのも付狙っているようで、ますます不気味である。
そんなに怪しい風体をしているわけでもなし、ここは何食わぬ顔で近づき、相手が気付くのを待とう。
進んで行くと案の定、気配を感じた御婦人が振り向いたので先制攻撃。
「こんにちは。お寺の方ですか?」
これはピンポン!
「ここに大きなヤマザクラがあると聞いたので、ちょっと見せていただこうと思いまして。」
御婦人は「どうぞ、どうぞ。こちらの石段を上がったらすぐにありますよ。」と、丁寧に場所まで教えてくださった。(山門より手前に別の入口がある)
樹下の説明板によると樹齢は250年、4月中頃が見頃だそうである。
御婦人曰く「ここから見てもきれいですけど、上の田んぼから見るときれいなんですよ。」
なるほど、一段上には田んぼがある。
そこからだと満開の枝だけが手に取るように見えるのであろう。
しかし今はそこまで上がっても意味は無い。
樹の写真だけを撮って辞した。
これで一応の予定はこなした。
後は帰るのみであるが、ついでに加茂の町中で「柳原のケヤキ」と「軒戸のサクラ」を検証。
「柳原のケヤキ」は88年版万能地図に記載されているが06版には記載されていない。
それと思しき地点(JAつやま加茂の裏手)に行ってみたがケヤキは見当たらず、公園があるのみであった。
周辺を見渡してもそれらしき樹は目に入らない。
消えてしまったのであろうか…?
「軒戸のサクラ」は桜の名所として有名らしい。
軒戸橋の手前を左折して軒戸神社まで行ってみたが、桜の木はあるものの巨木はなかった。
日は暮れ始めている。
岡山まで帰らねばならないが、肉体的にも精神的にも軽い疲労感があり、すっ飛ばして帰るだけの気力がない。
急ぐこともないので帰路は国53をちんたらと帰った。
さて、道路を右折して…と、目の前に『前面通行止め』の看板が!
看板には『積雪のため3月31まで通行止め』と書いてある。
これは困った、ここを抜けなければ本日の計画を遂行できない…来た道を引き返すべきか…
しかし、よく見ると看板は道路の中央に据えられているのではなく、右に避けてある。
これは陽気続きで積雪も溶けて通行可能になっている、ということなのではあるまいか?
事実、眼前の道路には雪が無い。
行くべきか、行かざるべきか…賭けである。
結局、しばしの躊躇のあと、意を決し進むことにした。
走り出してみると雪はほとんど無い。
右カーブで木陰になる箇所にわずかに残っている程度である。
これならば苦も無く抜けることができそうだ…と思いきや。
峠の頂上が近づき、山も深くなったあたりから路面にはしっかりと雪が残っているではないかいな!
ただし道路全面ではなく、間には轍が残っている。
幸いにして轍は凍結していない。
ここまで来て引き返すわけにもいかない。(方向転換をするためには轍を踏み外さなければいけない)
轍を踏み外せばノーマルタイヤの軽四なんて木の葉のようなものである。
しかも万が一の場合、こんな所では助けもおいそれとは呼べない。
轍が続くように、そして対向車が来ないように祈りながら最低速でカタツムリのように進んだ。
時間をかけてようやく積雪部を越え一安心。
しかしここで気を緩めてはいけない。
何と言っても下り坂、雪の残っている所ではブレーキを踏まないようにしなければ。
そしてようやく路面に全く雪の無いところまで下ることができた。
とんだ冒険である。
時刻はちょうど5時。
ここから先は加茂町宇野字宮ノ本まで一気に下る。
右手に美作宇野簡易郵便局が見えたところで手前の道を右折すると、すぐに極楽寺という寺がある。
道路からでも一目でそれとわかるカヤの巨木が境内に見える。
説明板によると樹齢は380年、寺がここに建立されたときには既に大木だったそうである。
寺の内外から写真を撮る。
寺を出てから門前の道をさらに北西に向かう。
谷の奥の方にアスナロがあるはずなのだが…
実はこのあたりの詳細地図は無い。
Yahooでは地図の拡大版自体が表示されない。
Mapionでは拡大はできるが縮小版をそのまま広げただけで、極楽寺さえも載っていない。
Mappleがまだしもいちばんマシで、とりあえず細い道まで表示され、しかもバス停の名前まで出てくる。
ただし実際の地形に即してはおらず、道の幅の細かいところや民家の位置などは出てこない。
これは他の県北の一部の地域でもそうなのだが、このあたり、地図の使い分けが必要である。
ともかくMappleを頼りに進んで行ったのだが…、舗装が途切れて林道になる所まで行ったが、それらしい樹は見あたらなかった。
おそらくは民家の庭先に立っているのだと思われるが、加茂のアスナロ、発見できず。
県75に戻り1kmほど下ると左手から県336が合流してくる。
合流地点から200mほど進んだ左手の細い道の奥に「寶蔵寺のヤマザクラ」がある。
寺なので車で登れるのだろうが、念のため路側帯の広い所に車を停めて歩いて登った。
200mほどの坂を登り始めると前方に人影が見える。
スーパーの買い物袋を下げた御婦人である。
男性の私が追いつくのは当然であるが、狭い山道のこと、後から足音が迫ってくれば不安を覚えるであろう。
かといって歩を緩め、一定距離を保って歩くというのも付狙っているようで、ますます不気味である。
そんなに怪しい風体をしているわけでもなし、ここは何食わぬ顔で近づき、相手が気付くのを待とう。
進んで行くと案の定、気配を感じた御婦人が振り向いたので先制攻撃。
「こんにちは。お寺の方ですか?」
これはピンポン!
「ここに大きなヤマザクラがあると聞いたので、ちょっと見せていただこうと思いまして。」
御婦人は「どうぞ、どうぞ。こちらの石段を上がったらすぐにありますよ。」と、丁寧に場所まで教えてくださった。(山門より手前に別の入口がある)
樹下の説明板によると樹齢は250年、4月中頃が見頃だそうである。
御婦人曰く「ここから見てもきれいですけど、上の田んぼから見るときれいなんですよ。」
なるほど、一段上には田んぼがある。
そこからだと満開の枝だけが手に取るように見えるのであろう。
しかし今はそこまで上がっても意味は無い。
樹の写真だけを撮って辞した。
これで一応の予定はこなした。
後は帰るのみであるが、ついでに加茂の町中で「柳原のケヤキ」と「軒戸のサクラ」を検証。
「柳原のケヤキ」は88年版万能地図に記載されているが06版には記載されていない。
それと思しき地点(JAつやま加茂の裏手)に行ってみたがケヤキは見当たらず、公園があるのみであった。
周辺を見渡してもそれらしき樹は目に入らない。
消えてしまったのであろうか…?
「軒戸のサクラ」は桜の名所として有名らしい。
軒戸橋の手前を左折して軒戸神社まで行ってみたが、桜の木はあるものの巨木はなかった。
日は暮れ始めている。
岡山まで帰らねばならないが、肉体的にも精神的にも軽い疲労感があり、すっ飛ばして帰るだけの気力がない。
急ぐこともないので帰路は国53をちんたらと帰った。