鏡野町
巨木探訪:富村(13)
村道を布施神社の方まで下る。
県56を挟んで反対側の山裾あたりに「鍛冶屋のシラカシ(3.7m)」があるはずである。
神社から県56をまっすぐに横切り、川に当たったところで細い道を右折。
これまた地番はわかっているのだが、地図には表示されない箇所である。
ヒントは資料の『樹形は地上5mで2幹に分かれており、遠方からでもよく見ることができる』という記述。
川沿いに車を走らせながら遠方に目を遣ると、該当するような樹はこれしかない。
とりあえず近づいてみると『富村の貴重樹』の札が見つかった。
大当たり(^_^)v
かつては民家の屋敷木だったそうで、背後には民家の石垣だけが残っている。
主幹が少し朽ちているようではあるが、上方の枝葉を見る限り樹勢は良いようである。

                ムクノキ
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探訪の最後。
目木川西詰めから県327に入る。
500mほど進んだところで左折。
小さな橋を渡り、道なりに200mほど進むと民家の裏手に大きな樹が見える。
「宿のエノキ(5.8m)」である。
行ってみたものの、目木川の対岸の小高い場所。
周辺を見渡しても一段低い田んぼしか見えず、どう見ても進入する道はない。
とりあえず道路から写真を撮り、これで諦めても良いのだが…口惜しい。
資料や『山の神さん』のサイトには樹下の写真があったのだ。
しかし進入路を聞こうにも辺りに人影はない。
わざわざ民家を訪ねるのもなぁ…。
うろうろしていると、民家の隣の家が廃屋であり、その敷地の端から何となく道が続いているように見える。
ええい、行ってしまえ!

廃屋の藪をかき分け、道らしいところを進む。
カンは当たって樹下に辿り着くことができた。
まさに民家の裏手。
幸い誰にも会わなかったが、もしも見られたら、またまた不審者である(^_^;
それにしても樹下は狭くてベストショットは撮りにくい。
できる範囲でさっさと撮影を済ませ、何喰わぬ顔で車に戻った。

  エノキ  エノキ
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時刻は4時半。
9時間半に及んだ樹行も無事完了。
富村、ほぼ制覇。

後は帰るのみである。
このまま県327を下って県82に出てもいいのだが、それでは往路をなぞることになる。
心情的に面白くないので引き返し、県56を東進して国179に出た。
国179→国53と帰って来たのだが、自宅までの所要時間は1時間50分。
あれ、じゃあ県72に登った(しかも検問に引っかかった)よりも速いじゃん!?

こうして充実した一日を終えたのであった。


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